顧問先の理事会で、認知症サポーター養成講座を受講しました。
 地域包括支援センターから講師の方に来ていただき、1時間ほど丁寧に説明していただきましたので、まだご存じない方に向けて、概要をご紹介したいと思います。

 まずは認知症サポーターのご説明から。認知症といえば、私などはつい要介護やら成年後見制度など大げさに考えてしまうところがありましたが、認知症サポーターとはそんな難しいものではありません。

 認知症を理解し、偏見を持たずに認知症の人や家族に対して温かい目で見守り応援するのが認知症サポーターです。

そして、認知症サポーターを全国的に養成し、認知症になっても安心して暮らせるまちづくりを目指すのが認知症サポーターキャラバンという活動なのです。

 2005年に始まった認知症サポーターキャラバンですが、現在の認知症サポーターの数は約800万人と着実に成果をあげています。

 認知症は、それ自体が病気なのではなく、病気などを原因として脳に不都合が生じ、6ヶ月以上生活に支障が出ている状態をいいます。

 症状としては、記憶障害だけでなく、理解・判断力に障害が出たり、行動がちぐはぐになったり、感情表現が変化したりします。

 「認知症本人に自覚がない」のは大きな間違いで、自覚するからこそ元気がなくなったり、怒りっぽくなったりするのです。

 認知症の人への対応は、さりげなく、穏やかに余裕をもって見守り、声をかけるときは1人で、前からゆっくりと話します。相手の言葉に耳を傾けてゆっくり対応するのが原則です。

 なるほど。認知症の問題は介護など家族の問題と今まで捉えていましたが、そうではないのですね。
新聞で読みましたが、介護保険では認知症は介護が大変なのに要介護度が低いそうです。ただでさえ家族には大きな負担がかかっているのです。

 85歳以上の4人に1人が認知症といわれ、高齢化社会では誰もが避けては通れない問題です。認知症サポーターキャラバンという活動、これからも応援します。皆さんもぜひ認知症サポーターになっていただきたいと思います。

(石井孝典)